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ネパール被災障害者支援0727

ネパール被災障害者支援第二弾(7/27~8/2)報告

当会の協力団体であるNPO法人さくら車いすプロジェクトのハビブさんが7/27~8/2までネパールを再訪し、車椅子製作の支援を行ってきました。現地からレポートが届きましたのでご紹介いたします。

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ネパールにおけるアルミニウム製車いす製作について

カトマンズ自立生活センター(以下、CILカトマンズ)は、ネパールにおいてアルミニウム製車いすの製作を開始した。(本事業は、全国自立生活センター協議会、メインストリーム協会, さくら車いすプロジェクト, AMDA, カトマンズ大学, ネパール女性・子ども社会福祉省(Ministry of Women, Children and Social Welfare Nepal)の援助を受けている)。さくら車いすプロジェクトから、Habib ur Rehman氏が車いす技術者養成の専門家としてネパールに訪問した。

◆2015年7月27日
Habib氏はネパールに到着した。現地CILのKrishna Raj Chaudhary氏と彼のチームがHabib氏を出迎え、ドゥリケルへと向かい、Habib氏はその足でサンガ頸椎損傷者リハビリテーションセンター(以下、SIRC)へ赴いた。そこで何人かのスタッフに会い、パキスタンで支給された車いすの状態をチェックし、同リハビリテーションセンターのスタッフに車いす修理について教授した。夜にはカトマンズ大学のワークショップを視察し、参加者と会った。この日彼はドゥルケルのゲストハウスに滞在した。

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◆2015年7月28日
Habib氏はネパールのCILやカドマンズ大学、SIRCからの参加者に対して、車いすに関する理論と知識を教授した。併せて、車いすのデザインに関する詳細な技術と知識をも伝授した。この日は本プロジェクトに17人の参加があった。

◆2015年7月29日
Habib氏は車いす作製のために、アルミニウムをどのように切断し、折り曲げるのかといった知識を伝授した。

◆2015年7月30日:車いすワークショップ in ネパール
本ワークショップにおける主な目的は、車いすに関する基本的な情報や、その重要性、そして政府機関や民間セクターにおける役割について情報提供することである。女性・子ども社会福祉省担当次官が、本ワークショップの主要なゲストである。本省の事務局員やCILカトマンズのGanesh KC氏、 カドマンズ大学のGokul Poudel氏、さくら車いすプロジェクトのHabib氏、そしてAMDA-JAPANの西嶋望氏は、車いすの重要性、そしてそれが政府機関、民間機関においていかに重要かということをパワーポイントによってプレゼンテーションを行った。政府機関や民間機関、そして障害者団体やその他の組織から、50人ほどの参加があった。全ての参加者はこのプレゼンテーションに対して、コメントやフィードバックを残していった。CIL事務局員のKrishna Gautam氏は本ワークショップに関する説明を施し、全てのゲストと参加者を歓迎した。そしてCIL所長のGanesh KC氏が議長を、プログラム運営は同じくCILスタッフのBhoj Raj Shestha 氏がそれぞれ務めた。

◆2015年7月30, 31日
Habib氏はカドマンズ大学にて、車いす溶接と結束の方法を伝授した。

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◆2015年8月1日
Habib氏はワークショップにおける車いすに関するトレーニングを継続。そして夜にはCILが全ての参加者とトレイナーを招待して、ラリトプールにおいて送別会を行った。そこで全てのゲストは日本食を大いに楽しんだ。

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◆2015年8月2日
CILは数人の研修生とHabib氏とのミーティングの機会を設けた。本ミーティングの目的は以下の三点である。「①車いすに関する研修の促進、②車いす生産の継続、③さくら車いすプロジェクトからの助成を得ること」。CILはHabib氏とさくら車いすプロジェクトの多大なる支援に感謝の意を示した。同様にメインストリーム協会や、車いす生産をサポートしてくれる開発パートナーに対しても謝辞を述べた。そしてCILはネパールで車いすの生産を続けることを決定した。現在、Krishna Chaudhary氏のリーダーシップの下、車いす製作のためにスタッフを結集している。Krishna Prajapati氏は溶接工(Welder)として、Krishna Acharya氏は結束工(Binder)として、そしてJosh Bdr DC, Surendra Chaudharyの両氏は助手として、それぞれの役職に任命されている。

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ネパール被災障害者支援0717

当会では引き続きネパール被災障害者支援金を募集しています。みなさまのご協力をお願いいたします。

■ネパール被災障害者救援基金受付口座についてのご案内

東北関東大震災救援本部は、2014年度末で活動を終了することとなっていますが基金の専用口座の開設手続きにはたいへん時間がかかるため、今回、救援本部の口座で「使途限定」で受け入れいたします。

(1)郵便振込の場合は
口座番号:00140-7-429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*通信欄に「ネパール被災障害者救援基金」とお書きください。

(2)銀行振込の場合は
ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店
口座番号:(当)0429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*お振込みの際は、「ネパール被災障害者救援基金」へのお振込みであることを
全国自立生活センター協議会までご一報ください。

 

CIL活動中!救援と復興 2ヶ月間のインパクト

2015年4月25日、ネパールでマグニチュード7.9の大地震があり、多くの地域が被害に遭いました。人口が密集した首都カトゥマンドゥを始め、シンドゥパルチョーク、ゴルカ、ヌワコット、ダディンなどの地域が最も影響を受けました。また、このようなとてつもない震災に対応できるような基礎的インフラや、救援物資の整っていない辺境地域も被災しています。ほぼ百年間で最悪の自然災害です。最新の統計では死亡者数は8,943名にのぼり、重傷を負った人やがれきの下敷きになった人があふれています。最新報告によると負傷者数は22,059人となっています。人々は、今回の地震で、無数の命を失うとともに、家や地域コミュニティ、生きる糧をも失いました。死者の中には、辺境地域で亡くなった46名以上の障害者や、未だに行方不明の方も含まれています。今回の地震で、12,000人の障害者が被災したと言われており、2,000人が負傷し、そのうち600人が脊椎損傷を負ったと言われています。障害のある親の亡き後、その子どもたちも悲惨な状況に追い込まれています。中には亡くなったり、行方不明になった子どももいます。このように悲惨な地震により、恐るべき多くの人命、財産、動物が失われたと言えます。
私たちの国ネパールとその国民は、この災害を生き延びるため、可能な限り全ての支援を必要としています。地震で一番最初に被災するのは障害者です。インフラ、安全な場所、救援物資、介助者サービス、車いすが不足しているため、おびただしい数の人々が現在も危機に瀕していますが、この状況を変えることはできます。多くの地域で救済が待たれており、被災者の状態は予想以上に厳しいものです。他の人たちと同様に、障害者も家族と一緒に、空き地にテントを張って屋外避難しています。しかし、テントの数が限られているので、夜間や雨が降れば状況はさらに悪化します。ネパールには、車いすユーザーが使用できる公共のトイレ、公共交通機関、インフラはほとんどありません。誰もが食料危機を恐れて食料を備蓄しているので、食料品の市場価格が高騰しています。政府からの救援資金も全ての地域に十分に届いていません。
また、多くの人が地震で負傷し、障害を負っています。障害者の住居も多くが全・半壊していることがわかりました。屋外で暮らすうちにパニックに陥り、いますぐ救援を必要としている人もいれば、ホームレスになってしまった人もいます。住居にひびが入っており、今でも微震が続いているため、怖くて家の中に入れない人もいます。

障害者自立生活センター・カトゥマンドゥ(CIL)は、2015年4月25日の大震災と、5月12日の大地震によって被災した障害者とその家族や子どもに援助の手をさしのべるべく、この2ヶ月間不休で働き続けてきました。

ジャウラケルにある障害者のための仮設避難所
CILカトゥマンドゥは、地震の被災者を特定したため、彼らの救済に踏み出しました。CILはすぐさま国立動物園の前にあるジャウラケル・サッカー場にテントを設置しました。CILの仮設テントには、カトゥマンドゥ、ラリトプール、バクタプール、シンドゥパルチョーク、ダディン、ネワコット、ラムタンなどから来た80名の障害者とその家族や子どもが避難しました。彼らの多くは車いす利用者で、ポリオ、脊損、CP、切断、盲、精神障害などをもっています。

テントはネパール赤十字社が設置してくれました。また、食料品、毛布、ベッド、尿道用カテーテル、医薬品、その他被災者がすぐさま必要とする物品を配布するために、ミッション・イースト・ネパール、エンゲージ、日本メインストリーム協会、FNCCI、その他ネパール国内や国際社会の個人の支援者の方々が支援してくださいました。当初数日間は移動式のトイレがなく、動物園のトイレを利用していましたが、車いす利用者が使える形態になっていないため、苦労していました。CILカトゥマンドゥは、強力な資金的な裏付けがない中、右往左往しながらも、支援に踏み切りました。CILは、メインストリーム協会とパキスタンのマイルストーンの支援を受け、移動式トイレを設置することができました。

ラリトプールのチャサルにある新しい避難所への引っ越し
CILカトゥマンドゥは、ジャウラケルに滞在している地震被災者の新居を探してきました。その結果、35人の障害者が、CILの支援を受けて賃貸の部屋に引っ越しました。残る45人は、ラリトプールのチャサルにある新しい避難所に移転しました。この新しい避難所には、ネパール赤十字社が設置したテント10張があり、トイレやキッチンも完備されています。住居を完全に失った障害者や、新居を探すのが困難な障害者が、この新しい避難所に引っ越しました。国内外からの支援を受け、CILが食料品、飲料水、ボランティアを提供してい

車いすと救援物資の配布
CILカトゥマンドゥは、72台の標準タイプの車いすを地震の被災者に配布しました。配布された車いすは、全国自立生活センター協議会(JIL)とネパール政府の支援を受け、パキスタンとネパールで製造されたものです。CILは、この他にも食料品、毛布、ベッド、尿道用カテーテル、医薬品、その他地震の被災地に住む被災者がすぐさま必要とする物品を配布しています。救援物資は、100人以上の障害者に配布されました。また、被災者が必要な時にすぐ使えるようにと、100名の障害者に対し1,500ルピーずつを提供しました。

尊厳のある救援
CILは、食料品の入ったファミリーパックを、障害者の家族200組に配布しました。ファミリーパックには、食料品:米、豆類、油、砂糖、麺類、砕いた米、石けん、浄水タブレット、衛生的なカテーテル、ウロバッグ、その他のアメニティが入っています。
ピアカウンセリングと精神的・社会的サポート
1. CILは、仮設の避難所キャンプに住む障害者の精神的・社会的ニーズに応えるため、32名の障害者に対しピアカウンセリングを実施しました。
2. CILは、日常生活支援をする介助者と精神的・社会的救急に対応するカウンセラー9人を動員しました。

レクリエーション活動
CILは、フォーシーズン・ツアー・トラベルの支援を受け、ゴダウォリへの日帰りツアーを実施しました。避難所で生活する障害者たちが、ピクニックやスポーツを楽しみました。ジャウラケル国立動物園も、地震被災者を動物園に招待してくれました。また、マンダラ劇場は、レクリエーション活動として、被災者を劇場へ招待してくれました。

アドボカシー活動
CILは、ネパール政府や国内外の組織に対し、定期的にアドボカシー活動を行っています。CILは、地震で被災した障害者を支援するよう要請しています。CILは、女性・子ども・福祉省、国家計画委員会、財務省、JICAネパール、(在ネパール)日本国大使館、赤十字社などの組織とも度々会合を持ちました。また、CILは嘆願書を作成し、ネパール政府、国際NGO、国連機関、銀行、私企業に対し、精神的、技術的、資金的支援を要請しています。

アウトリーチ先
カトゥマンドゥ、バクタプール、ラリトプール、ダディン、ヌワコット、シンドゥパルチョーク地区

パートナー/支援者
CILが障害者へのアウトリーチ活動を実施できるのも、以下に示した国内外のパートナーの皆さまの寛大な支援と団結のお陰です。
1.ネパール赤十字社
2.日本メインストリーム協会
3.全国自立生活センター協議会(JIL)
4.スウェーデンSTIL
5.ミッション・イースト・ネパール
6.アメリカのスーザン・ヘンダーソン
7.ポート・ライト・ストラテジー
8.香港のジャッキー・チェン
9.パキスタンのマイルストーン
10.台湾「新活力」
11.エンゲージ
12.ネパール韓国協会

詳細はこちらから

ご支援・ご協力いただける方は、お気軽にお問い合わせください。
障害者自立生活センター CILカトゥマンドゥ
Mr. Krishna Gautam  クリシュナ・ゴウタム(男性)
Secretary General, 事務局長
Jwagal-10, Kupondol, Lalitpur, Nepal
info@cil.org.np
http://www.cil.org.np

翻訳協力:大野純子さん(沖縄県自立生活センター・イルカ)

ネパール被災障害者支援0604

当会の協力団体であるさくら車いすプロジェクトのハビブさんが車いす支援のために現地入りされました。その時のレポートを送付いただきましたので掲載いたします。引き続き皆様からのご支援をよろしくお願いいたします。

■ネパール被災障害者救援基金受付口座についてのご案内

東北関東大震災救援本部は、2014年度末で活動を終了することとなっていますが基金の専用口座の開設手続きにはたいへん時間がかかるため、今回、救援本部の口座で「使途限定」で受け入れいたします。

(1)郵便振込の場合は
口座番号:00140-7-429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*通信欄に「ネパール被災障害者救援基金」とお書きください。

(2)銀行振込の場合は
ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店
口座番号:(当)0429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*お振込みの際は、「ネパール被災障害者救援基金」へのお振込みであることを
全国自立生活センター協議会までご一報ください。

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2015年5月29日

CILカトゥマンドゥの事務所を訪問し、CILのスタッフ数名と会い、お互いに自己紹介をしました。その後、ジャウラケルの障害者キャンプへと移動し、2015年の地震以降、ここのテントに宿泊している障害者全員と会いました。そこでは、お互いに自己紹介をし、私からは2005年にパキスタンが大地震に見舞われた際のことを話し、マイルストーンがパキスタンの地震の際に、障害者に対してどのような救援活動を実施したかを伝えました。CILは、障害者の問題を政府、市民組織、政治家等に気付かせる上で、最も重要な役割を果たします。

キャンプでは、ネパールの障害当事者運動に関わる有名人たちのほとんど全員に会うことができました。中には、地震の後自宅が損壊したため、キャンプに住んでいる人もいます。
CILカトゥマンドゥの代表ガネシュKC、CILのクリシュナ・ラジ・チャウダリー、NAPDのキラン・シルパカールと彼の妻ラマ・ダカルです。
私たちは、現在の状況と、今回のネパールの地震で新たに障害者となった方々に車いすを提供する可能性について話し合いました。その後、CILのガネシュKCとクリシュナ・チャウダリーと共にNSCISAを訪問し、脊椎損傷のグループのキショル・バハドゥル・シャヒ、リシラム・ダカル、ガヤトリ・ダハル、ソニカ・ダカル、デヴィ・アチャリヤと打合せしました。そこでは、ネパールで車いすを製造する可能性について、幅広い議論が繰り広げられました。

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その夜は、クリシュナ・チャウダリー、ガネシュとともにカトゥマンドゥ・ニューバレシュワールで夕食をとりました。この夕食は、ラマとキランがアレンジしてくれました。ここでは、現況と他の国際NGOがどのような活動を行っているかについて話し合いました。

 

2015年5月30日

ハンディキャップ・インターナショナル(HI)ネパール代表のプスパック・ネワールと、障害当事者組織のリーダーであるキラン・シルパカール、ガネシュKC、クリシュナ・チャウダリー(訳注:写真にはディパックKCの姿も)とともに打合せを持ちました。
障害者の状況、ネパールの地震について、HIとその他の当事者組織が実施した救援活動について話しました。また、将来的にHIと障害当事者組織がどのように協働していけるのかについても話し合われていました。

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車いすワークショップの訪問

ラメシュ・ネパリによる私設のワークショップを訪問しました。
CILカトゥマンドゥは、2013年からアルミ製のアクティブモデルの車いすを製造しています。CILはこれまでに、このワークショップで36台のアルミ 製の車いすを製造しました。ハビブは、このワークショップの状態と生産能力等について、より多くの情報を収集しました。

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また、大学病院を訪問し、2015年4月25日の大地震で負傷した人々に会いました。

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さくら車いすプロジェクトから贈られた車いすが、ディペンドラ・シャキャさんに届けられました。彼は車いすを受け取りとても喜んでいました。

2015年5月31日  これからの活動の計画

1. ネパールにおける車いす支援(JILの支援)
2. 次のステップ
• ネパールで車いすを製造する
• 日本とパキスタンから技術支援する
•国際NGO会議(復興と再開発における障害者の役割を強調するため)
•シェルターハウス(訳注:上記「障害者キャンプ」のこと)の継続(限られた救援の中でも自立生活運動が可能である、ということの理解を広める)

 

行動計画1
• JILの支援でパキスタンから車いすを支援する、またはネパールで車いすを製造する。
• ネパールにおける車いす製造の可能性について、さくら車いすプロジェクトが調整役となる。
• 車いすは、CILカトゥマンドゥと脊椎損傷スポーツセンターとで分配される。50%はCILカトゥマンドゥによって配られ、残りは脊損センターが配ることとなる。
• 車いすシート、トイレ、ウロバッグ等その他の物資も、CILにより地震の被災者に配られる。
• もし、車いすやその他の支援が必要となった場合、JILは努力する
•車いすをどこの誰にどうやって配布するかの最終的決定はCILカトゥマンドゥが行う
• JILはネパールを最大限支援したい
• JILは地震の被災者のデータが必要である。それがあれば、車いすやその他の物資のための資金が得やすい
•  必要なものがあれば、要求しなければならない
• CILカトゥマンドゥは、より多くの情報をJILに提供し、JILはそれに従う

次のステップ

ネパールにおける車いすの製造
日本とパキスタンからの技術支援
国際NGOの会議
シェルターハウスの継続

 

ネパールにおける車いすの製造の可能性についての協議

1. パキスタンの技術者がネパールへ来て、例えば200台の車いすを製作しながら、CILネパールの人員を研修する。これが、ネパールで車いすを作る迅速なプロセスである。
2. 日本の技術者がネパールへ来て、研修を行う。ネパール人がネパールで車いすを作る。
3. 何人かがパキスタンへ行き、車いすの研修を受ける。彼らがネパールへ戻って車いすを製造する。これは長期的なプロセスになる。

 

シェルターハウス

CILは、ジャウラケルの青少年クラブに属するシェルターハウスを継続する。
クラブは、このキャンプの設立を良く思っていない。このため、CILは公共の土地または貸し地を探して、そこへキャンプを設立しようと考えている。
この活動は、今後地震の被災者が部屋や家を見つけるまでの間3ヶ月に渡り継続される。

CILは、このシェルターのための土地を獲得するべく、政府に対してアドボカシー/ロビー活動を定期的に行っている。その他にも、政府に対し以下のものを要求している。

救援・シェルター、救済・リハビリテーション・サービス、地域における自立生活

CILは近日中に国際NGOの会議を開催する予定である。
会議の目的は、国際NGOが何に対してどのように支援をするかについて幅広い議論を行うことである。また、障害者にとっては、施設ではなく自立生活が必要だ、ということに意識を向けることも目的の一つである。

CILは、国内NGOと国際的なNGO、国際社会に対し、ネパールの障害者の救援・シェルター、救済・リハビリテーション・サービス、地域における自立生活を支援するために、CILを支援して欲しいと呼びかけている。

カトゥマンドゥ大学には車いすを製造する機械のあるワークショップがあるため、CILは同大学の運営陣と協議し、ネパールで車いすを製造する可能性を模索する予定である。
CILはまた、ネパールにおける障害に優しいインフラの新設について、定期的にアドボカシーのキャンペーンを実施する予定である。

この文書は、クリシュナさんとハビブ・ウル・ラフマンが共同で完成させました。

 

メモ:CILカトゥマンドゥが独自のオフィスを持ち、強いイメージと状態で業務を続けていることは、とても重要だと思いました。
私は、自立生活運動の関係者の皆さんに、支援の可能性を検討するよう懇願します。
南アジアの文化では、人々は強いグループの意見を真剣に聞き、その見解を理解しようとする傾向があります。今こそ、ネパールの自立生活運動がその声を最大限に強める時なのです。(ハビブ)

以上

翻訳協力:大野純子さん(沖縄県自立生活センター・イルカ)

ネパール被災障害者支援0529

ネパール支援の現状ですが、現地入りされていた方からレポート、必要な支援内容等送っていただきました。

29日に当会の関係者が支援のためにネパール入りしますが、現地からの希望で、テントとブルーシート(現地ではいま購入ができない)、トイレ用品等を追加で持参します。

またゆめ風基金さんからのご紹介でNepal Spinal Cord Injury Sports Associationと連携し手動車いすの支援をすることになりました。(上記の団体ではすでに今回の地震で脊髄損傷者になった50人のウェイティングリストがあるそうです。)

引き続き、皆様からのご支援をお願い申し上げます。

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今、障害者救援本部という名で動物園の前のサッカー場でキャンプ生活をしています。66人がキャンプ生活しており、その内訳は、車いすの障害者26人、それ以外の肢体障害者8人、視覚障害者6人、介助者8人、家族6人、こども12人です。この状況の中で、ほしいもの、必要なものを話し合いました。

1.障害者が使えるトイレ。

今は不安定な簡易トイレを使っているので、トランスファーも難しい。さらに汚物処理がきちんとできてないので汚くて臭くて使えない。女性たちは、特に大変。しっかりした障害者用簡易トイレとそれに必要なテントが一番ほしいもの。このままの生活を続ければ、大きなストレスになりそう。

2.テントとその環境(ベッド、ブルーシート、敷き布団マット、タオルケット)

66人が8張りのテントで生活している。1つのテントに8~10人の雑魚寝の状態。このテントは中国の赤十字からもらったもので、地面がむき出しの状態、雨の日は水が入ってくるので、テント内がじゅくじゅくになる。ベッドは各テントに一つずつしかないので、他の者は地べたで寝ている。防水のためにビニールシートが必要。また、夜、明け方は寒いので、タオルケットのようなかけ布団が必要。寝袋は障害者は使いにくい。また敷き布団もないので、スポンジの三つ折りの敷きマットのようなものが必要。ベッドはあるがマットがない状態の固い所に寝ているので、この生活を続ければじょくそうができそう。

3.食べ物(食事に関する環境)

食べ物の調達は2種類あって、

①障害者救援本部の活動を新聞やテレビで見た者が応援に持ってきてくれる。

②会社や団体にこちらから、「米を寄付してほしい。」という具合にお願いする。

今のところ、いろんなところからの支援があり、昨日も米100kgをある会社からもらったりしたので、備蓄分もあるが、このその日暮らしの生活は、いつまで続くかわからないので不安がある。66人もの人たちが生活しているので、1ヶ月後は、食料の支援が必要になるかもしれない。ガスコンロやプロパンガスはあるが、テーブルがないので車いすの者たちは、食事がとりにくい。しかし、テーブルで食事をすると見た目が贅沢な感じがして、「障害者は優雅やのう」と周りから思われそうで遠慮している。実際、食事を調理した後、皿を地べたに並べて、おかずやごはんをよそっている。どう考えてもテーブルがあれば便利なはずだ。

4.衛生面で濡れタオルやティッシュ

キャンプ生活なのでシャワーが浴びれない。半壊程度の家の場合は、シャワーは可能だが、余震を怖がって浴びようとしない。衛生面を考えても濡れタオルは必要だ。現地では調達しにくい。

5.その他

細かいことだが、ゴミ箱、紙オムツ(大人用)、カッパ(これから雨期に入る)おむつ、電灯なんかもあればかなり便利になると思う。

*すぐに必要そうなものを5つあげたが、現地で購入可能な物もある。ただし、1のトイレの環境に関しては、現地では調達不可能である。

ネパール被災障害者支援0520

ネパール被災障害者救援基金へのご協力をいただきありがとうございます。現在までの寄付金の受け取り状況をご報告いたします。
本日(5/20)までに2,239,098円(うち、ゆめ風基金からのご支援1,125,000円)をお預かりいたしました。皆様からのご協力に改めめまして御礼申し上げます。

現在までに、今回の震災で脊髄損傷になった障害者への車いす支援として150万円を支出しました。今後も当会では、現地の自立生活センターと協力して被災障害者支援に取り組んでまいります。

引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
■ネパール被災障害者救援基金受付口座についてのご案内

東北関東大震災救援本部は、2014年度末で活動を終了することとなっていますが基金の専用口座の開設手続きにはたいへん時間がかかるため、今回、救援本部の口座で「使途限定」で受け入れいたします。

(1)郵便振込の場合は
口座番号:00140-7-429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*通信欄に「ネパール被災障害者救援基金」とお書きください。

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ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店
口座番号:(当)0429771
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全国自立生活センター協議会までご一報ください。

ネパール被災障害者支援0507

2015年4月25日に起きたマグニチュード7.9の地震により、ネパールの多くの地域が深刻な被害を受けました。中でも、人口密度の高いカトゥマンドゥ、シンドゥパルチョック地区、ゴルカ地区、ヌワコット地区、ダディン地区、その他の人里離れた基礎的なインフラや救援が行き届いていない地域が、今回のとてつもない災害により最も深刻な被害を受けました。今回の地震は、今世紀で最悪の自然災害であると言われています。

最新の統計では、死者は7,557名にのぼり、重傷や閉じ込められてしまっている人たちの数も相当あります。最新の情報では、負傷者数は14,536名です。数え切れない人名が失われるとともに、人々は家を、コミュニティを、そして生計手段を失いました。最新のデータによりますと、16人以上の障害者が地震により亡くなっており、人里離れた地域での状況はまだわかっていません。200名以上の障害者が今回の地震により被害を受けたと言われています。障害のある両親が死去した後、残された子どもたちの状況は悲惨なものです。

損失は、いくらかは把握されていますが、まだわからないことが多く残されています。この壊滅的な地震により、人命、財産、動物などが甚大な被害を受けました。私たちの国と国民は、今回の災害の余波を生きながらえるためにも、ありとあらゆる支援を必要としています。障害者は、この地震の最初の被害者です。インフラや警備、支援、介助者、車いすが不足していることにより、数え切れない人命が未だに危機にさらされています。多くの場所で、未だに救援を待っている人たちが居ます。また被災者の状況は予想以上に深刻です。他の人たちと同様、障害者も家族とともに、開けた場所にテントを張って避難しています。ただ、テントの数が限られているため、夜や雨の日には劣悪な状態になっています。

ネパールには、車いす利用者が利用することのできるアクセス可能な公共のトイレ、アクセス可能な交通機関、インフラが一つもありません。市場の食料品の値段も高騰しています。食糧難になることを恐れ、自分たちのために備蓄しているためです。政府からの緊急支援資金も、全ての地域に十分に届いているとは言えません。同様に、多くの人が地震で負傷し、将来的に障害を持つことになるでしょう。また障害者の家の多くも損傷、全壊していることがわかっています。何人かの人はパニックになり、迅速な救援を必要としています。ホームレスになってしまった人たちもいます。未だに小さい余震が続いているため、損傷した家には怖くて入れない人も多くいます。

このような悲惨な状況において、CILカトゥマンドゥは既に何人かの被災者に対し、救援を開始しました。キッチンと、移動式トイレのスペースのついたテント5つが、ジャワラケルの国立動物園の前のサッカー場に設置されました。女性10名と、男性15名が家族、ボランティアとともにその救援キャンプで暮らしています。ネパールFNCCI、ネパール赤十字社、その他個人による支援を受けて、CILでは食料、毛布、ベッド、尿道カテーテル、医薬品、その他必需品を、被災者に対して供給しています。被災者は、始めの数日間、移動式トイレがなく苦労しました。動物園のトイレを利用していましたが、車いす利用者にアクセスできるものではありませんでした。強い財政的基盤がない中で、CILカトゥマンドゥは四苦八苦しましたが、とにかく一歩を踏み出しました。CILは、負傷して障害をもった人々のリハビリと、家族や愛する人、親戚などを失った障害者が震災後の心の闇から脱することを支援できるように、継続的な支援を必要としています。多くの関係者が、私たちの活動がもっとも脆弱な人々に取って意味があり、かつ裨益できていると気付いてくれています。CILカトゥマンドゥはネパール政府、国内、国際NGO、個人と調整して、救援のための支援を受けています。私たちは世界中の皆さんに対し、以下のような救援セットとリハビリに必要な資金の援助を呼びかけたいと思います。

1.救援セットとして、テント、食料、衛生用品、純水、シェルター、マットレス、洋服、移動式トイレ、車いす、医薬品など

2.CILは、被災地に仮設リハビリテーションセンターを設置し、医療サービス、理学療法、介助者サービスなどを提供するための資金が必要です。

3.CILは、被災地に障害者のための恒久的なリハビリテーションセンターを設立し、長期的にサービスを提供するための資金が必要です。

4.CILは、被災者が家や宿泊所の建設、家の補修をすることで復興し、将来像を描けるようになるための資金が必要です。

5.CILは、被災者に対し、彼らが自立してコミュニティの一員となるために、収入を確保するための活動、職業訓練、能力向上研修などを提供するための資金が必要です。

6.CILは、重度障害者に対する介助者サービス、ピアカウンセリング、アクセス可能なインフラの整備、アクセス可能な交通機関、福祉用具、自立のためのILPなどを実施するための資金が必要です。

7.CILは、国内・国際的な法律、法令、政令、ネパールの障害者によるプログラムについて、アドボカシー活動を実施するための資金が必要です。

8.CILは、ネパール政府と国際社会に対し、以下のことを強く要望します。
(a)福祉機器と技術、
(b)アクセシビリティ
(c)重度障害者に対する介助者サービス
(d)雇用義務、または社会保障(年金、手当、健康・生命保険等)
(e)地域における自立生活

ありがとうございます。
クリシュナ・ゴウタム
ネパール、自立生活センター・カトゥマンドゥ

ネパール被災障害者支援0501

現地よりレポートが届きましたので下記に掲載いたします。

国内、国外の仲間、支援者の皆様へ

2015年4月25日、ネパールでマグニチュード7.9の地震があり、多くの地域が被害に遭いました。人口の密集した首都カトマンズや、このようなとてつもない震災に対応できるような基本的なインフラや、救援物資の整っていない辺境地域も被災してています。ほぼこの百年で最悪の自然災害です。これを書いている現在も、死亡者数が4349名にのぼり、重傷を負った人やがれきの下敷きになった人がそこら中にあふれています。人々は、無数の命を失うとともに、家や地域、生活手段をも失いました。地震によって、世界遺産のダハラハラ塔やダーバー・スクエアといった重要な歴史的、文化的建造物も、ただのがれきの山と化してしまいました。
このような時こそ、私たちは国の違いを超えて、一致団結し災難に立ち向かうという態度を示すことが重要です。我が国、人々は、震災の影響を乗り切って生き延びることに支援を必要としています。インフラ、安全な場所、救援物資の不足のため、おびただしい数の人々が今も危機に瀕しておりますが、この状況を変えることはできます。たくさんの地域で救済が待たれており、被災者の状態は予想以上に厳しいものです。家族と同居している障害者は、空き地にテントを張って避難所を確保しています。しかし、テントの数が限られているので、夜間や雨が降れば状況は悪化します。ネパールには、車いすユーザーが使用できる公共のトイレは一つもありません。食料品は非常に高価で、政府からの救援物資も全ての地域に十分に届いていません。多くの人が地震でけがを負ったのと同様、多くの人が近い将来、障害を負うことでしょう。カトマンズで地震によって5人の障害者が亡くなったということがわかっています。彼らの子どもたちの状況を考えるとゾッとします。彼らのための支援も探しています。
このようなひどい状況の中で、CILカトマンズは世界中の仲間からの緊急の救援物資をお願いしています。物資の内容としては、テント、食料もしくは食料と避難所のための義援金、移動式トイレ、負傷者のための車いす、スロープ、ベッドシーツ、毛布、枕、シーツカバー、薬、衣服、そして障害者の子どもたちへの支援が必要です。

あなたの支援が必要です。ぜひ、この障害者や負傷者の救済、回復のための運動に参加して下さい。あなたの支援によって、障害者とその家族がこの不測の自然災害とその後の不安要素に立ち向かう強さを与えられ、大いに勇気づけられます。

ご支援いただける方は、いつでも私たちにご連絡ください。
障害者自立生活センター CILカトマンズ
事務局長 クリシュナ・ゴータム

ネパール被災障害者支援について

関係各位

2015年4月25日に発生した地震によりネパールには甚大な被害が出ています。
当会では支援の届きにくい障害者支援を目的に急ぎネパール被災障害者救援基金を呼びかけることにしました。ネパールでは、ダスキン障害者リーダー育成事業で日本の自立生活運動を学んだ障害者リーダーが2箇所(カドマンズ・ポカラ)の自立生活センターを設立、活動しています。
当会では、上記2箇所のCILと連携して今後、救援活動を行っていきます。

早速、ネパールのCILからは「今後、車いすのニーズがたくさん上がってくることが予想されます」との連絡もきています。
そこで当会では5月下旬に第一次支援として、支援金と支援物資の輸送、ネパールへの車いすの輸送方法の調整、現地ニーズ調査を計画中です。

救援物資を日本から直接送付するのは時間とコストがかかるため近隣国(パキスタンなど)経由での物資の調達・搬送を計画しています。
そこで最優先課題として救援活動のための資金を募りたいと思います。
ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。(*物資の受付は現在行っておりません)

■ネパール被災障害者救援基金受付口座についてのご案内

東北関東大震災救援本部は、2014年度末で活動を終了することとなっていますが、基金の専用口座の開設手続きにはたいへん時間がかかるため、
今回、救援本部の口座で「使途限定」で受け入れいたします。

(1)郵便振込の場合は
口座番号:00140-7-429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*通信欄に「ネパール被災障害者救援基金」とお書きください。

(2)銀行振込の場合は
ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店
口座番号:(当)0429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*お振込みの際は、「ネパール被災障害者救援基金」へのお振込みであることを
全国自立生活センター協議会までご一報ください。