『当事者エンパワメントシンポジウム』

パネリスト紹介

岩田 直子
(コーディネーター、沖縄国際大学)


  みなさんこんにちは。今日はこんなに大勢の人が集まってくださって、やはりこの当事者によるエンパワメント、この考え方にたいする期待というものが大きいということがとても伝わってきます。今日、本当にお一人お一人がいろんな思いを持ってここに参加されたことと思いますが、ぜひこのシンポジウムでで、後ほどたくさん質疑応答の時間がありますので、いろんな思いをこの場で聞かせていただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

  今日は県外からもたくさんの方がいらしてくださいました。沖縄県内でやるこういう集まりはですね、どうしても県内の人が中心になってしまうのですが、今回は県外から30名近くの方が参加してくださったということで、これもとても私たちにとっても嬉しいことですよね。ぜひ県外のお話なんかも聞かせていただけたらと思います。

  先ほどは佐藤さんから、とても熱いメッセージを私たちはいただきました。今日はいつもになく寒い沖縄なのですが、ここだけは何だかとても暖かくなったような、心がわくわくするような、そんな気持ちで私はいるのですが、みなさんいかがでしょうか。

  今日は、役者がそろっておりますが、5名のシンポジストのみなさんとしばらくの間、エンパワメントのこと、それから地域でこれからどうしていこうか、今年の4月から支援費制度が始まりましたが、そういうことなども含めて進めていきたいと思っています。
さきほど中西さんからの説明がありましたが、「もう施設はいいよ、施設から地域へ、地域で自分らしく暮らしていこう。それから当事者が声を上げてネットワークを作って、もっともっといい社会を作っていこう」、そういう呼びかけがありました。ぜひこれを沖縄でも実現したいものですよね。そういうことなんかをぜひみなさんと考えていきたいと思います。

  はじめに、簡単ではありますが私のほうからシンポジストの紹介をさせていただきたいと思います。その後、各シンポジストの方、10分ずつ現在の活動についてお話をしていただきたいと思います。その後少々の休憩をいただいた後、またこれからの事を話し、その後でみなさんと一緒にいろんなお話をしたいと思っております。

  それではまず、私から簡単に私の紹介をするようにという事なので、私は現在沖縄国際大学で障害者福祉論を教えております。学生時代はずっとこの当事者活動、自立生活センターの介助会員として活動しておりました。私が社会福祉を勉強し始めた頃にこのような会議がありまして、参加したんですね。そうしたら休憩時間に今はもう2年前に亡くなってしまったんですが、自立生活センターの理事である山口成子さんが、「ちょっとちょっとそこのお姉さん、トイレ介助を手伝って」と急に言われてですね。全然知らなかったのですけれど、声をかけられてお手伝いをしたのが、それが縁でお友達になって。成子さんのお家に別に介助をするでもなくただただ遊びに行っていたりしていたんですが、そういうようなつながりからどんどんどんどんこの世界の面白さにはまってしまいまして、いまに至っております。そういう東京の自立生活センターの当事者のみなさんからたくさん教わったことを、いまは学生さんたちに伝えている、そういうことをしております。よろしくお願いします。

  それではお隣から順番に自己紹介していきたいと思います。お隣にいらっしゃるのは大川創さんです。大川創さんは現在、社会就労センターわかたけで働いていらっしゃいます。わかたけでは4年目を迎えたそうで、現在は陶芸班で大きなお皿や花瓶やら、いろんな物を作っています。最近は地域の方に陶芸を教えていらっしゃるそうですね。そういうご活動もされていらっしゃいます。今日はよろしくお願いします。

  そのお隣はみなさんよくご存知、伊波市長です。宜野湾市長でいらっしゃいます。市長は今年の4月から宜野湾市の市長をなさっておりますが、このイルカとの関わりも長いそうです。イルカになる前のテベの会、その前のウチナーヤやその前からでした、というお話です。もう10年以上前、理事の新門さんが病院にいる頃からのお知り合いだそうです。その関係で市長が県の議員をされていたときに、当事者と行政のパイプ役になって色々なお力を貸してくださったそうです。今日は市長の立場から行政の立場から色々なお話をしてくださいます。よろしくお願いします。

  そのお隣はJILの代表をされています中西正司さんです。中西さんは長年この自立生活運動の日本のリーダーとして当事者、それから関係者を引っ張ってきた人です。私も学生時代から、ああすごい人だな、と憧れを持って見ておりました。いつもいつもお話に刺激を受けていた一人です。現在は様々なご活動をされてますが、とくに「障害者・児の地域支援のあり方に関する検討会」でもたくさんのご発言をされています。今日もよろしくお願いします。

  そのお隣です。隣は高橋年男さんです。現在沖縄県の精神障害者福祉会連合会の事務局長をされております。趣味は苗木を育てる事が好きですとのことです。とても視野の広い方でして、もちろん精神障害の福祉の分野の事もそうですが、そればかりでなく色々な事を幅広くご存知でいらして、県や市の長期計画でも貴重なご意見を発言されている方です。

  最後は長位鈴子さんです。みなさんよくご存知、自立生活センターイルカの代表をされています。とても歯切れのいい発言を、行政にも仲間たちにも、仲間たちには特に励ましの言葉、叱咤激励をしながらご活動を続けてらっしゃいます。今日もこのシンポジウムにいたるまでも本当に多くの活動をされてらっしゃる方です。どうぞよろしくお願いします。

  それではさっそく進めてまいりたいと思いますが、まずは大川さんからですね。お手元のピンクの資料も合わせてご覧になりながら、まずはみなさんに現在どんな事をしているのかということをお話していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。